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高速バーゲンを利用して栃木へ (No.391 09/04/11)

 土曜日である今日は高速代がどこまで行っても千円に割引となるサービスデー。それを利用して栃木県までスギタニルリシジミという蝶を採りに行って来た。自宅を出たのは午前6時、宵っ張りの朝寝坊の小生としては、かなり早目に家を出たつもりであった。ところが、高速に乗ったらすでに相当数の車がひしめくように走っている。みんな安いことを知っていて、この日に集中して出てきたのだろう。夏に秋田県、米代川のアユ釣りに行く時は浦和から十和田インターまで1万2千円以上払っていた。高速代が高くてヒーヒー言っていたのが、これからの土日は千円(実際には東京近郊の割引率が加わるから少し高くはなる)ちょっとで行けることになる。これはお得である。安くなる土日を狙ってみんなが出て来るのは当然だろう。
 料金所でも異変があって、いつも混んでいたノンETCのゲートはガラガラ、逆にETCのゲートは渋滞こそないものの、順番待ちの車が連なっている盛況ぶりである。麻生首相の目論見は高速の割引という点では多少の効果はあったかもしれない。
 だが、いいことばかりではない。これについては言いたいことが沢山あるが、今回はそれは置いておくとして、スギタニルリシジミという蝶の採集である。蝶に関して初心者である小生、蝶を採集する上手なノウハウを全然知らない。物事にはどんなことでも専門的なコツというか、上手なやり方が沢山あるはずだ。そうしたことを知らない人は、丸腰で敵陣に攻め込むようなもので、絶対良い成績はあげられないだろう。一番いいのは同好の先輩が採集に行くとき、くっついて行って、ポイントの選び方から蝶の採り方までみっちり教えてもらうことだ。今回はまさに蝶の大先輩たちが行くというグッドタイミングに乗せてもらって、栃木までくっついて行くことが出来、採集のイロハから教えてもらえたのである。
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 しかし、蛇の道は蛇である。まず驚いたのはスギタニルリシジミがいた場所だ。連れて行ってもらった場所は急峻な山道を登って途中から涸れ沢に降りた堰堤の付近である。こんな場所に蝶などいるのかと思える所だが、そこで待ちかまえていると、まるでゴマ粒みたいに小さな蝶が地面スレスレに飛んで来た。これがスギタニルリシジミと言われても、最初は気が付かないほど小さく目立たない。1㎝に満たない非常に小さな蝶で、興味のない人ならそれが飛んでいることさえ気づかないだろう。それがこんな涸れ沢にいるのだから分かるはずがないのである。
 しかもこの狭いピンポイントの場所だけにスギタニルリシジミがまとまっていたのだ。とても小さいから見つけにくいが、それでも結構飛んでくる。先輩諸氏は、写真のように捕虫網を同時に振るようなチャンスも何度かあり、それぞれ満足いく収穫があったようだ。
 それにしても、こんな場所を最初に見つけた人はすごい観察力だったと思う。蝶を知らない人なら誰一人としてここがそんなに良い場所とは思わないだろう。以前、「ギフチョウの穴場について」でも書いたが、蝶をうまく採りたければ先輩が見つけた「穴場」を出来るだけ詳しく聞く必要性を益々痛感した。
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スギタニルリシジミは地面スレスレを飛ぶので先輩たちは、このように地面に平行に網を振っていた。普通、スギタニルリシジミは雄が多く、雌は少ないから採集しにくいと言われている。ところが、このは場所は雄雌の割合はほぼ同数であった。上の写真はスギタニルリシジミの雌である。こうした雌の写真が撮れるのも珍しいと言われ、小生もついて来たかいがあったと思い、うれしかった。
by weltgeist | 2009-04-11 23:55


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