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コルマールの印象(No.37 08/03/09)

 このブログを始めるとき、旅行や釣りで留守する以外、毎日更新することを自分自身に課したことを今になって後悔している。毎日書き続けることは非常にきつく、今頃になってボディブローのようにそれが利いてきた。特に前日のイーゼンハイム祭壇画や前々日のストラスブールは深コルマールの印象(No.37 08/03/09)_d0151247_21254168.jpg夜になるまで出来なくて往生した。理由はテーマが決まらなかったり、文が書けないからではない。写真の選択やリサイズ、それにレイアウトまで考える時間が想像以上に掛かったからだ。その上、センスがないからレイアウトがうまくいかない。さらに悪いのは、小生のPCは画像がgifしかアップロード出来ないため、最近妻のPCを借りてやっていることだ。これが時間を食い、結果として、昨日のイーゼンハイム祭壇画のように、面白くもなんでもない、単なるオタク的な出来の悪い内容になってしまって、はなはだ心苦しい。完成していないのに、当日アップの締め切り時間(午前零時)が迫ってきたからと、不満足なまま出してしまったのは大失敗である。
 そこで、今日は反省と息抜きの意味で、ミーハー的にコルマールの観光を紹介することで、少し自分自身のスタンスを見直してみることにした。写真なども小さくしないで、少ない枚数を大きく使うようにしてみたがどうだろうか。

 コルマールに入ったのは先月の29日金曜日の夕方。ストラスブール大聖堂の見学を終えて、夕方の電車で行った。この電車が滅茶混みで、大きなトランクを持つ我々は電車に乗るのもやっとという、ラッシュの中央線状態である。それでもこれに乗り遅れるとホテルに行き着けないからと必死に潜り込んだ。だが、すし詰めなのは入り口付近だけで、奥の方はすいている。こんなに混んでいるのに何故フランス人は奥の空いたスペースに行かないのか。きっと法律的に指定券を持たない人は中に入ってはいけないのではないかというようなことを妻と日本語で話していたら、入り口近くに座っているフランス人の青年が突然、「大丈夫ですよ。中に入ったら」と明瞭な日本語で言ったのである。
 フランス人は自国語以外話さない人が多いのに、いきなり日本語である。それも訛りもない日本人と変わらない発音である。聞けば、ストラスブールの大学3年生で、以前東京に1年間留学したことがあるという。別に日本生まれ、日本育ちでもなく、高校で3年間日本語を学び、1年間日本に来たというだけで、ここまで話せるのである。彼が日本語を本格的に学んだ動機が面白かった。たまたま高校で変わった言葉として日本語を選んだが、その後日本を知ってカルチャーショックを受け、日本に留学したというのだ。こんな所で日本好きのフランス人に会えてたいへん心強い気持ちになった。
 上の写真の右側が日本語ペラペラのジャン君。左は彼をコルマール駅まで迎えにきてくれたお父さん。小生、不覚にも彼から聞いたe-mailアドレスを書いた紙を無くしてしまった。日本に帰ったら写真を送ると約束したのだが、これが果たせない。この写真を見てもし彼のアドレスを知っている人がいたら教えてもらいたいものだ。
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コルマールのホテルは駅前のベスト・ウエスタン・ブリストル。三つ星だが中々きれい。コルマールの町は駅から離れているため、駅前はこのホテル以外何もない。だがホテルのレストランを見ると写真のように格調が高そうでちょっと入りにくい。それに客が誰もいないのだ。日本でこうしたレストランは高いか不味いか、どちらかだから避けるのが不文律である。しかし、周囲に良さそうなレストランは他にないので意を決し「ボン・ソワール」と言って入る。小生がステーキ、妻はサーモンを頼む。両方の味とも抜群。まさにおいしいフランス料理という感じで大正解だった。そして、我々が食事を終える頃には回りのテーブルはほぼ満席の状態。我々は日本人的発想で早い時間に行きすぎたのだ。
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コルマールの町もストラスブールと同じドイツ風木骨組の家で、どれも歴史があり、古そう。しかし、町の規模は小さく端から端まで歩いてもさほど時間はかからないだろう。町全体がおとぎの国という感じである。この町のベストシーズンは8月のワイン祭りの時か、クリスマスのイルミネーションで飾られるときだという。ワインは興味ないがクリスマスの時もう一度来てみたい町である。
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ストラスブールのプティット・フランスになぞらえたのか、この町にはプティット・ヴニーズ(小さなベニス)という、小運河の付近がとくにきれいだった。パリのような喧噪もなく、きれいな景色を独占できるのは最高だった。(上2枚の写真)
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サン・マルタン大聖堂は、堂々とした造りで、ファサードには例によってバラ色砂岩の聖者の彫刻が並び、中には「キリスト最後の晩餐」や「ピエタ」「聖母子」の優れた彫刻があった。また、教会の中に入ったら、運良くパイプオルガンを演奏中で、我々は30分近くここで生演奏を楽しむことができた。
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サン・マルタン大聖堂のパイプオルガン。荘厳な音を響かせ、バッハのオルガン曲と賛美歌をいくつか演奏していた。今日は土曜日だったため、明日の日曜ミの練習をしていたのかもしれない。

 
by weltgeist | 2008-03-09 21:40


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