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帰国しました(No.32 08/03/04)

 フランスからさきほど戻ってきた。ノートパソコンで現地からの報告を試みたが、無線ランカードが不調でネットにつなげることができなかった。現地の生情報を送れれば良かったのに、これが実現出来ず、心残りである。現地アップが無い以上、今日詳細な報告をしなければならないのだが、まだひどい時差ボケのため、簡単な内容となってしまった。しかし、今日はこの程度で勘弁して頂きたい。
 さて、若い女性のあこがれの地・フランスが今年は異常に暖かかった。すでに2月の末に桜が咲いていたのである。一昨年の同じ時期、2月末から3月頭に行った時はパリやブルゴーニュで雪に降られ、最後は空港が閉鎖されて、帰国便を変更して帰ったほど寒かったのに、今年は日本より全然暖かい。いや、暖かいというより暑いくらいで、街には半袖の人も歩いていた。
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 2月に桜が咲くのも驚いたが、フランスに桜がこれほどあるということも知らなかった。考えて見ればきれいなものはどこでも輸出されるもの。チューリップなど、我々が普段楽しんでいる花の多くが外国原産と同じで、花はインターナショナルになっているのだ。桜は今や日本の専売特許ではないことを思い知らされた。恐らく、大半のフランス人は桜が日本原産なんてことは知らないのではないだろうか。
 それといつもフランスに来て感じるのは、人間が生活するのに最低限必要な水とトイレに対する考え方が日本と全然違うことだ。日本も水を買うことが当たり前になりつつあるが、食堂では水どころかお茶さえタダな所が多い。ところが、フランスのレストランでは水はタダではもらえない。我々が泊まったホテルの冷蔵庫の水(日本のコンビニで売られるのと同じペットボトル)は1本が640円。レストランで頼んだ水は何とワインと同じ値段の900円近い所もあった。(駅のキオスクで350円、スーパーだと100円なんて所もあり、値段はバラバラ)。何故、たかが水ごときにこんな金を払わねばならないのか、中々納得し難がたいところがある。と言っても、フランスでは水を頼まなければ、飲み物無しで食事しなければならないのだから、これは致し方がないのだ。
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 もっと困るのがトイレ。地下鉄の駅のような場所でも無料公衆トイレは絶対ない。大きな鉄道駅では番人にお金を払って使う有料トイレがあるが、町中でもよおしたらどうしようもないのだ。そんなとき、フランス人は近くのカフェで飲みたくもないコーヒーでも頼んで、その店のトイレを借りるらしい。
 パリからそう遠くない鉄道の駅に無人のトイレがあった。0.4ユーロ(65円くらい)コインを入れるとドアーが開いて使える物だったが、こいつが故障していて、奥さんが入ったはいいが、ドアが開かなくなり15分近く閉じこめられてしまった。彼女はトイレに入る前に予感があったのだろう。「怖いから近くで待っていて」と言われたのだが、トイレの真ん前で待つのも気が引けた小生、少し離れた場所で待っていたのがまずかった。閉じこめられたことに気づいた閉所恐怖症の彼女が「ヘルプ」と叫ぶ声もコンクリと鉄の密室の外には聞こえず、15分後に無事救出された時には、顔面蒼白で小生、猛烈に怒られてしまった。マリー・アントワネット時代の宮殿にはトイレがなく、また、パリの町道にはウンコとおしっこが溢れて泥道状態だったから、今のような石を敷き詰めた道路ができたというお国柄。カフェの中でもトイレがあるだけましなのかもしれない。
 それと、ユーロが高すぎる。以前は1ユーロ100円くらいだったのが、今は160円。軽食程度の食事でも二人で7000円くらいは必要。レストランでアントレーからメイン、デザートと本格的に食べて行くフルコースなど貧乏人にはとても頼めない。小生の大好物、吉野家の牛丼なんか無いから、メイン1皿に飲み物だけという寂しい食事が多かった。それでも、1万円近くを覚悟しなければならないのだからきつい。そんなだから、日本人観光客も減っている気がした。さすがにパリにはいたが、多くは食事まで日本円で安くインクルードされたパッケージツアーの旅行者だろう。我々が行ったアルザス地方で日本人はほとんど見かけなかった。
 しかし、色々あったが、やはりフランスはいつ来ても魅力に溢れた素晴らしい国だ。明日、その素晴らしさの一端をご紹介するとして、今日は眠いのでもう寝かせて欲しい。
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アルザスの中心地ストラスブールにはこのような古い木組みの家が残っていて大変きれいだった。
 
by weltgeist | 2008-03-04 22:59


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