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リベンジで四万温泉・積善館に行ったぞ (No.1377 12/04/27)

 忘れもしない、先月の29日、群馬県の四万温泉に湯治に行く途中で狭心症の発作に襲われて、その日のうちに緊急手術をよぎなくされた。あの時は関越道を走っていて急に胸が猛烈に痛くなってきた。たまらずかかりつけの病院に電話したら「心臓が危険な状態だから全ての予定をキャンセルしてただちに病院まで戻って来い」と言われ、本庄児玉インターから引き返して即入院、温泉どころではなくなってしまったのである。それで悔しいから心臓が治ったらいつかリベンジするぞと誓っていたその四万温泉に本日、北アイルランド(イギリス)から来たジョン君を連れてようやく行くことができた。
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 行ったのは四万温泉でも一番の老舗で「現存する日本最古の湯宿」と言って宣伝している四万温泉・積善館の日帰り入浴。積善館が創業したのは元禄4年(1691年)というから、300年以上たった由緒ある温泉宿ということになる。江戸時代の湯宿としては 国内唯一のもので、今現在も建築当初の目的のまま活用されていて黒光りする柱や梁が往時を偲ばせ、日本最古の湯宿建築として国の重要文化財に指定されているという。
 北アイルランドには温泉に入る習慣はないらしいが、ジョン君はマケドニアで温泉には入ったことがあるという。日本の温泉にはかなりの興味を示していた。はたして彼は温泉を気に入ってくれるだろうか。彼の右側に見えるのが昭和5年建築、大正ロマネスク様式をそのままの姿で残した元禄の湯。
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 これが昭和5年に建てられた「元禄の湯」の内側。当時としては贅沢な洋風・モダンなホール風の造りである。天上が高く、アーチ型の窓から柔らかい陽の光が差し込む感じが古風でよろしい。褐色な独特のタイル張りの床に5つの石造りの浴槽がご覧のように並んでいて、カランはない。毎分900Lという豊富な湧出量が湯船からわき出す源泉掛け流しである。
 分析表によれば泉質は「ナトリウム、カルシウム塩化物、硫酸塩温泉、泉温73.2℃」とあったが、効能については未チェック。熱すぎず、といってぬるくもない「適温」の源泉掛け流し式湯船に漬かっていると体が芯からポカポカしてくる。これは確かに体に良さそうな気持ちになる。ちなみに四万温泉は「4万の病に効くと言われる名湯で、別名を美肌の湯」とも言われるのだそうである。
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 本日はゴールデンウイーク直前、最後の平日の午前10時とあって、まだお客さんは我々だけの貸し切り状態。少し前にテレビで紹介されたと宿の人が言っていたから明日以降は沢山の人でにぎわうことだろう。宿の外はちょうど桜が咲き始めで、ゴールデンウイークが満開の見頃となるから、出かけるにはうってつけだと思う。
 ところで、裸で風呂に入っているところを写真に撮られるのは西洋人のジョン君(手前)も初めての経験のようだ。「OK、撮ってもいいよ」と言われたが悪いからワンカットだけ撮影した。それが、何と手ブレしていた。急いで撮ろうと焦ったために肝心の撮影に失敗してしたのだ。
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 積善館には4種類のお風呂があるらしいが日帰り入浴(AM10~PM5時 無料休憩付き1000円)では「元禄の湯」と「岩風呂」しか使えない。しかし、日帰りで温泉を楽しむならこれで十分。「元禄の湯」の向かい側には宿に伝わる17世紀からの古文書や調度品などが展示した資料室があった。日本古来の部屋や展示品をジョン君は興味深そうに見ていた。彼は来週の月曜日には帰国する。忙しい間際のショート旅行だったが、四万温泉が良き日本の思い出の一つとなってくれたろうか。
by Weltgeist | 2012-04-27 23:35


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