小生、今日は静岡方面まで車で遠出し、国道をトロトロと走っていたら、少し前を先行していた車が事故を起こすのをモロに見てしまった。運転ミスだろうか、突然対向車線に飛び出した正面衝突だった。原形をとどめないほど壊れた車の中に人がいたことは間違いないが、外からそれを確認することができないほど車は壊れていた。
人間の運命なんて分からない。いままでピンピンしていた人が事故で命を落とすことは現代では当たり前のことになっている。きっと運転していた人は、家を出るとき自分がこのようなことになるとは夢にも思っていなかったろう。のんびりとハンドルを握っていた数秒後には自分が世界から消滅していく。 この事故を間近で見て、あまりの悲惨さに足が震える思いがした。そしてそれが自分でなくて良かったと思い胸をなで下ろした。 そんなことを書くと、お前は自分さえ良ければいいのか、というご批判を受けるかもしれない。しかし、本当に自分でなくて良かったと心から思ったのである。こうした時はどんなにきれい事を並べる人でも、まずは自分が大事というエゴイズムが出てしまうのだ。 事故に巻き込まれるかどうかは、紙一重である。もしかしたら小生の車に対向車線をはみ出した車がぶっつかったかもしれないのだ。運命の女神は小生を助けてくれたと思い、心からの感謝の意が自然とわき起こってきた。だが、運命の女神はいつも小生に良いことばかり与えるわけではない。良いことも悪いことも与える。そして良くも悪くもそれを受け入れるしか我々の選択肢はないのである。 なぜ人は時としてこうした不幸に遭遇するのだろうか。このあと家に戻る道々、事故を起こした人達の運命を考えてしまった。家で帰りを待つ人達は事故をどう受けとめるのだろうか。突然の連絡に呆然とし、将来が真っ暗になった人を想像してしまったのだ。生き残った方の人だって、保証や裁判、それに壊れた車の処理など、ものすごくたいへんなことが山積みとなってくるだろう。そんなことを考えながら、暗い気持ちで無事家にたどり着いた。それで今日は気が重くてこれ以上書く気になれない。
by Weltgeist
| 2011-10-13 21:58
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