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またも起こった相撲の不祥事 (No.961 11/02/02)

 以前から噂されていた大相撲の八百長問題がまた勃発した。関取同士のメールのやりとりが携帯電話に残っていたと警視庁から指摘されたという。前の週刊誌の疑惑報道のときは八百長などあり得ないと頭から否定していた日本相撲協会も、今度ばかりは従来通りの対応では乗り切ることはできないだろう。証拠を突きつけられた関取たちは誰もが「やってない」と今は否定しているが、いずれは黒白がはっきりしてくると思われる。
 相撲のようにフェアーな精神で勝負する世界で八百長をやるというのは最低である。我々は真剣勝負を見ているつもりが仕組まれた茶番劇を見せられていたわけで、実に腹立たしい気持ちになる。相撲は力のある者が勝ち抜いていく実力の場のはずである。それを金で誤魔化そうとし、しかもバレてもシラをきっている。こんな根性の曲がった連中は即刻相撲界から追放すべきだろう。
 相撲に限らず世の中で悪いことをやって捕まった連中はおしなべて、自分は無実だ、やっていないと最初は言い張る。やったかどうか自分の胸に手を当ててみれば自明なことなのに嘘をついてとぼける連中ばかりである。自分自身の良心にも嘘をついているわけで、これは天に唾をするに等しい行為だ。
 悪いことをして捕まったら、観念してすぐさま正直に「私がやりました。申し訳ありません」とどうして言えないのか。人間とは何と往生際の悪い生き物なのだろうかと思ってしまう。良心に照らし合わせて、心底反省する気持ちになれない者が多すぎる。
 悪いことがバレてもしらばっくれるのは、人間のご先祖様の時代から行われてきたことである。創世記で神から知恵の木の実を食べてはいけないと言われながら、それを食べたことがバレたアダムは「イブにそそのかされたからで私は悪くない、悪いのはイブだ」と他人に罪をなすりつけた。するとイブは「私は蛇にそそのかされたからだ」と、これまた蛇に責任を転嫁する。
 アダムとイブが犯した罪はすぐにバレて、彼らは楽園から追放された。ご先祖様がこんな罪をしでかしたおかげで我々人間は一生苦しまなければならなくなったのである。人間はアダムとイブの時代から心底反省することもなく、どこまでいっても堕落しきっていると言わざるを得ないのだ。
 しかし、世の中には本音と立て前で事実と違った「嘘」を言うことがある。場合によっては本音で話せないことがあるのだ。例えば虫の好かない人と出会って、心の中で「嫌な奴に出会ったものだ」と思いながらも、そのことを直接口には出さず、当たり障りのない世間話でやり過ごす。ここで「お前は本当に嫌な奴だ」と本音を言ったら喧嘩になるだろう。人間時には嘘をつかなければならない場合もあるのである。
 しかし、そうだからと言っても自らの良心にまで嘘をつくことは許されない。もうメールという明白な証拠が揃っている以上ジタバタせずに、潔く自らの過ちを世間に公表してわびるしか八百長をやった連中に残された道はないのである。
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                  *画像は日本テレビの News Every. からDLさせてもらいました。
by weltgeist | 2011-02-02 23:53


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