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砂上の楼閣と消えた航空会社のマイレージ (No.749 10/06/20)

 午前中、読書会のメンバーに会ったら、みんなから「インドは中止して正解だったんじゃないの」と言われて、完全に諦めがついた。仲間たちは小生の暴走ぶりを相当心配していたらしい。客観的に見ても小生の体は危ない状態だったから、無理して決行していたら、たいへんなことになったかもしれないと言われてしまった。自分ではそこまでひどいとは思っていなかったので、今回の中止は納得することにした。
 しかし、そうなってもただでは起きあがらない小生、返す刀で別な旅行先を見つける作業を始めていた。この一番いいシーズンにどこにも行かないのも寂しい。あまり体に負担がかからない楽な場所で、インドで取り逃がした赤い斑点のあるウスバシロチョウがいる場所はないかと探し回って、いくつかの候補地を見つける作業にとりかかっているのである。体がボロボロになっても、まだどこかに行こうとしている気持ちだけは無くならない懲りない男なのだ。
 近場で楽な韓国、中国、モンゴルあたりを候補地に、いくつかの場所を調べた。しかし、韓国のアカボシウスバシロチョウは天然記念物で採集禁止のうえ、すでにシーズンは終わっている。こうなると中国かモンゴルだが、こちらも蝶の発生シーズンが迫っていて、急がないと難しそうである。
 とりあえず問題になるチケットの確保は航空会社のマイレージがたまっているので、これで無料チケットがうまく取れるかネットで調べた。だが、調べていくうちに、どうもマイレージに対する航空会社の対応が、あまり積極的ではないことが分かってきた。航空会社のHPからマイレージサービスのページに入って予約まで進むのが、非常に分かりにくいのだ。航空会社は自分のマイレージグループに入るまでは、散々おいしいことを言っておきながら、いざ入ってしまえば、あとはなるべくそれを使わせないようにする姿勢が見え見えな感じがしてきたのである。
 現在小生と妻が持っているマイレージの合計、14万マイルでどこまで行けるのか、調べようとしたら、そんな一覧表のようなものはどこを探してもない。しばらく探してみて、具体的な目的地と出発日を入力しなければ駄目だということが分かった。何とも分かりにくいが、とにかく無料チケットをゲットするには仕方がないと我慢してやっていくと、往復60000マイルで北京が取れそうなことが分かった。しかし、8万9千マイルある小生は問題ないとして、妻は45000マイルしかない。足りない分は小生の余りを妻にあげれば問題ないと思ったのだが、それがどうしたら妻にあげられるのかやり方が分からないのである。
 HPのどこを探してもその方法が分からないので、マイレージの担当者に電話で聞いてみようとしたら、今度は電話番号が分からない。HPではそれもわざと分かりにくくしているとしか思えない作りになっているのである。分からないことの連続でいい加減嫌になってくる。ここが航空会社のねらい目なのだ。こうやって諦めさせて、しばらく時間が経ったら、「期限切れです」といってマイレージを取り上げてしまう。
 それを知っている小生はしぶとく電話番号を探してようやくつながったマイレージデスクのお姉さんから、妻の足りないマイレージ15000マイルを小生が渡す方法を聞いた。すると、何と渡すには約18000円の手数料がかかるというのだ。何で自分が持っているマイルを妻に渡すのにお金が必要なのか。北京に限れば最安値のチケットは2万円台からある。ということはマイレージの意味などほとんど無いに等しいことになるのだ。
 小生、あほくさくて、マイレージでのチケットゲット作戦はこの答えを聞いて、即中止した。もう一度格安航空券か、安いステイタイプの激安ツアーを探してみることにしたのである。これまでせっせとマイルをためて、いつか海外旅行に役立てようと思っていたのに、マイレージは落とし穴が多すぎる。小生と同じように「いつかは海外のために」と思ってマイルをためている皆さんには、一度自分のマイレージカードの条件を確認しておくことをお勧めしたい。世の中おいしい話には裏があると思って間違いないようだ。
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インド中止でしょげかえっていたら、釣友のU氏が「タイを釣ったから食べるか? 」と電話してきた。そういえば今年はタイ釣りでも釣果に見放された坊主続きで、全然タイを食べていない。「食べる。食べる」と言ったら、ご覧のような見事な大ダイを持ってきた。5㎏はありそうな巨大なタイに、もらう方でもギョッとなって「こんな立派なものもらっていいの」と聞いてしまった。U氏はこのサイズを4尾も釣ったそうだから、すごい釣りを経験できたのだろう。こちらも少し興奮気味になり、インド中止の憂鬱感はこれで吹っ飛んでしまった。魚はあまりに大きすぎて、まな板上に置いてもはみ出してしまう。仕方がないから少し恰好悪いが新聞紙の上に置いて記念写真を撮った。それにしても見事なタイだ。このサイズを一日で4尾も釣ったというU氏も恐るべき人だ。
by weltgeist | 2010-06-20 23:45


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