2009年 12月 27日 ( 1 )

スカイプについて (No.595 09/12/27)

 最近の通信事情は目まぐるしく変化する。携帯電話はいまや一人一台の時代になりつつあるし、ネットの通信速度もものすごく速くなった。これっていいことなのか、悪いことなのか分からないが、とりあえず我々は時代の波に流される弱い存在にすぎなくなっていることは間違いない。
 だが、通信手段が多様化され、高速化されるにつれて嵩んでくるのが通信費だ。電話にしてもIP電話や光電話でお安くなると言われても、毎月送られてくる請求書を見るとなぜか安くはなっていない。なぜそうした金額になるのか請求書を見てもどうも理解出来ず、面倒だからそのまま払っているが、きっと小生が気が付かないことで余分な料金が課金されているのだろう。しかし、そうした通信費も電話に限ればまもなく限りなくゼロに近づくことだろう。
 数年前から「スカイプ」というインターネット電話が普及して、無料で電話が出来るようになったからだ。高速ネットの環境があれば、PCにインストールしたスカイプのソフトを起動して、世界中の人と無料で何時間でも話すことが出来る。しかも、カメラ付きだからテレビ電話と同じ使い方が出来、たいへん便利になっているのだ。
 スカイプは一定の速度が出るネット環境にあれば、専用の無料ソフトをインストールするだけで、無料で電話が出来る。これはやがて電話会社の屋台骨の揺るがすものになっていくことだろう。通信料で経営している電話会社そのものが成り立たなくなってくるのは時間の問題である。それは携帯電話においても同じである。今では一部携帯電話会社がスカイプを使うことで、画期的に安い通信料金が実現しつつある。これが既存の携帯電話会社を駆逐していく可能性はとても高いのだ。
 小生が現役の頃は、本社と支社は専用電話回線でつながっていたが、これからはスカイプを使えば、通信コストはゼロになる。本社と支社でのテレビ会議など、簡単にできてしまうのだ。少し前まで電話線網を支配することが通信世界の支配者になれると言われていた。それが、あっと言う間に様変わりしていく。まさに現代は生き馬の目を抜く速度で勝者と敗者が入れ替わっていくのである。
 小生の周囲にいる外国人は今はほとんどスカイプを利用していて、母国との国際電話代わりに使っている。国際電話を専業とする会社は多大な打撃をこうむっていることだろう。知り合いの若い人で外国に駐在する恋人と毎日スカイプで話している人もいる。電話代を気にせず好きなだけ話せるから、こうした人には大歓迎だろう。
 今日聞いた面白い話は、日本で生まれて日本で育ったアメリカ人の息子が、留学先のカリフォルニアから母親(アメリカ人)に「大好きな稲荷(いなり)寿司の作り方のレシピを教えてくれ」とスカイプで聞いてきたという。以前なら高い国際電話料金を気にして、手早く話を終えたものだが、料金がかからないならのんびりアメリカにいる息子に稲荷寿司の作り方を教えられる。全然お金の心配がないから心おきなく話しが出来るのだ。
 とにかく、スカイプはまだ始まったばかりの新しいサービスだが、一年もしないうちに爆発的に利用者が増えることだろう。新しい通信革命の勝利者の出現である。日本の電話通信会社の巨人・NTT はこれをどう受けるのだろうか。もちろん、ただやられっぱなしということはないだろう。しかし、普通電話の通信料激減は避けがたい。スカイプは新しい勝者として通信の世界に君臨するかもしれないのだ。だが、それもいずれは次の新革命に駆逐される一時的な勝利者で終わることだろう。勝利者は次々と代わり、盛者必衰の理をあらわす。これが数千年にわたって繰り返してきた歴史の教訓である。
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先日のグアム島で見つけた花です。名前は知りませんが、鮮やかな赤と葉っぱのグリーンのコントラストがいかにも南国の花という感じで印象的でした。
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by weltgeist | 2009-12-27 23:55