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鳩山邦夫総務大臣は正義の見方なのか (No.425 09/06/05)

 政治家の発言は非常に微妙で、新聞記者は彼らの言った言葉のわずかなニュアンスの違いからその意図を読み取って記事を書いている。政治家の後ろをついて行く、いわゆるぶら下がり取材で彼らが「ムニャムニャ」と言った普通の人には分からないほど微妙な言葉の意味を解釈して「解散が近い」とか、「**代議士は消費税は10%にすると言った」ような記事を書くのだ。だから政治家の発言は一言一言に重みがあり、彼らが発言するときは当然ながら大きな影響力がある。また、発言の裏には何らかの意図があると思って差し支えないだろう。
 鳩山総務大臣は西川日本郵政社長の人事承認に関して、「任命権のあるのは私だ。私は認めるつもりはない」という発言を繰り返し、麻生首相とも対立するまでになった。鳩山総務大臣がそうまでして西川社長の続投を認めないのは何故だろうか。彼のこれまでの発言、例えばかんぽの宿の一括売却問題や丸の内郵便局の立て直し問題にチャチを入れたことを考えると、何か裏に意図があると思わざるを得ない。
 かんぽの宿がタダみたいな値段で売却されそうになったことに待ったをかけた鳩山氏の行動は一見すると国民の立場に立っているように見えるが、実はその裏には我々が知らないバックボーンがある気がしてならないのだ。確かに数10億円もした物件が驚くほどの安値で売られるのは腑に落ちない。しかし、赤字を垂れ流すかんぽの宿を一括で売却するなら、この程度の目玉、掘り出し物も付けないと売れないのではないかという日本郵政の立場も分からないではない。
 鳩山氏は丸の内郵便局の建て替え問題でも、「重要文化財級の価値があるのに開発優先主義で文化や文明を壊していいのか。国辱ものだ」と言って計画に反対であることをマスコミの前で大声で言い張った。別な建築の専門家が丸の内郵便局が重要文化財級の価値があるとは思えないと言っているのに、ここでも計画に反対する考えを強調しているのだ。こうした言動から見えてくるのは、この人は郵政民営化を阻止したいという意図持っていると思えることだ。
 郵政民営化に反対する後ろには巨大化した霞ヶ関官僚組織がある。鳩山氏はその先頭に立っているのではないだろうか。つまりは小泉元首相がやった官僚の肥大化を抑え、改革を実行するという路線を西川氏問題で巻き返そうと思っている気がするのだ。そうでなければ今回の西川社長再任をあそこまでこだわる理由が分からない。西川社長を降ろし、その後任には役人から天下ってきた団宏明副社長を社長にして、民営化で自分たちの手から離れようとしている郵政をもう一度役人たちの影響力のある所に引き戻そうとしていると小生には見える。
 鳩山氏は自分は正義の味方であると言っているが、彼自身が母親から息子へのトンネル献金疑惑という形で、政治資金規制法違反の疑いが持たれている。小沢元民主党党首と同じように複数の政治団体を迂回することで誤魔化していたのだ。正義の味方なら、まず自らの疑惑を徹底的に明らかにしていくのが先決であろう。疑惑を明らかにするどころか、うやむやの中に葬りさろうとしているように見える。アルカイダのメンバーが友達だと公言した人が、「正義の御旗」を振りかざして進撃していくのはちょっと身を引いて見た方がいいのではないかと思う。彼の後ろに控えるお役人の姿がかいま見えるだけに、裏に隠された意図を余計知りたくなってくるのである。
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病気のデパートである小生、胃潰瘍をようやく治したと思ったら、今度は腰痛。今まで近くの整形外科に通っても痛みを止める対処療法しかやってくれなかったので、この際、病気ついでに根本的に治そうと某医科大学病院に昼間行ったら、延々と待たされた。通路で順番を待つ人たちも皆一様にうんざりしている。最後に会計が終わったのは何と午後7時を過ぎていた。腕のいい先生に診てもらうのだから仕方がないのかもしれないが、もう少し何とかして欲しいと思った。
by weltgeist | 2009-06-05 23:45


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