しばらく留守をしていたが、実はボルネオ(カリマンタン)島コタキナバルに熱帯の蝶を採りに行っていた。と言ってもボルネオ島がどのあたりにあるのか分からない人のために簡単に説明すると、フィリピンとスマトラ島との間にある半月形をした大きな島で、島の東半分はインドネシア、右側がマレーシアだが、マレーシア領の中にさらに小さな飛び地のような国、ブルネイがある。ブルネイは横浜市くらいの本当に小さな国だが、ここには石油と天然ガスがふんだん埋蔵している。ブルネイは小さくても世界有数の金持ち国なのである。
そんな3カ国からなる島の北西側にあるマレーシア領コタキナバルは、新興のリゾート地として最近急速にその名前が知れてきた場所である。日本からマレーシア航空とJALの直行便が飛んでいるが、小生が行ったのはソウル経由の大韓航空である。格安チケットの旅だから、こうした回り道でも文句は言えない。飛行機は韓国人旅行者で満席状態。身動きできないほど狭いエコノミーシートにエコノミー症候群を心配しながら、ソウルから5時間ちょっとのフライトでコタキナバルに到着した。 真冬の日本を出た時の気温は5℃。それがコタキナバル空港を出たとたんに、いきなり30℃以上の熱風に変わる。ここは熱帯なのだ。暑いところが苦手な小生にとってあまり好ましくない所である。ジッとしているだけでも顔から汗が噴き出るほどの暑さで、「これはたまらん」という思いがあったが、それは我慢しなければならない。なぜならこうした暑さが必要な理由があって、コタキナバルまでやって来たからだ。ボルネオに生息する熱帯の蝶を採集するのが今回の大目的なのである。寒い日本と違って、ここでは一年中蝶が飛び回っているのだ。 だから、快適そうなリゾート生活を堪能することなどどうでもいいし、、またそんな暇もない。きれいな砂浜の海岸で泳ぐ人や、ゴルフを楽しむ人たちなどを尻目に、小生は怪しげなインド人から借りたレンタカーで、ひたすらボルネオのジャングルを目指す。それも、気持ちの悪いヒルや蚊、得体の知れない虫がはいつくばるような場所ばかり好んで歩き回ったのだ。 以下明日に続く。
by weltgeist
| 2009-03-02 23:58
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