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居眠り運転について (No.1379 12/04/29)

 このところ居眠り運転による大きな事故が続いている。京都亀山の登校小学生の列に無免許で居眠り暴走した車が突っ込み妊娠中の保護者と小学生が死亡、2人が重体、6人が重軽傷を負った事故の騒ぎが収まらないうちに、今朝も関越道でも居眠り運転のバスが事故を起こした。7人の方が亡くなり、それ以外の乗客もほぼ全員が大けがをしたという悲惨な事故だ。
 両方の事故とも運転手の居眠りが直接の原因だが、加害者の扱いには対応が分かれている。関越のバス事故は実名で運転手の名前が発表されたのに、京都の方は加害者が少年だということで実名は公表されていない。それなのに被害者の名前や電話番号などを書いた資料を加害者の父親に警察が渡したという不手際まで起こって騒ぎはいっそう大きくなっている。
 被害者の側の姓名などが報道されているのに、加害者の氏名は明かされないことに被害者の父親から「不公平ではないか」という怒りの言葉が出ていた。もっともな話である。こうした悪質な事件まで少年法で守らなければいけないのか、疑問が残る。今回は自動車運転過失傷害になりそうだという。最高刑は5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金である。これでは軽すぎるし、家族もたまらない気持ちになるだろう。
 ネットでは加害者を探しだし、実名を暴露して社会的に制裁をくわえようとする動きもあるようだ。だが、これは怒りの矛先を加害者少年にぶっつけるだけの単なる報復で、何も産み出さない。家族の無念さを思えば実名は公表しなくても、量刑をもっと重い危険運転致死傷罪で、最高15年以下の懲役刑を適用すればいい。加害者側はもし「真に反省しているなら」裁判で自分を弁護するのではなく、「どうぞ危険運転致死傷罪を適用して最高刑を科してください」というべきである。そうして初めて罪が許されると思う。

 しかし、居眠り運転の事故という点で考えると、小生「人ごとではないな」と思う。幸いこれまで自分は事故を起こしたことはないが、運転していて眠くなることはよくあるし、実際に友人が運転する車に乗っていて居眠りによる正面衝突の事故にあったことがある。
 このときは事故を起こすまで友人はまったく普通だった。まさか居眠りしているとは思いもしなかったのが、突然センターラインをはみ出して対向車とぶっつかったのである。小生はこの瞬間金縛りにあったようでどうすることもできなかった。ぶっつかったときは車が一回転した大事故だったが、幸い小生は全身打撲とむち打ちや顔面の擦り傷だけ、友人と対向車の運転手はそれぞれ一ヶ月くらいの入院ですんだ。死者が出なかったのは不幸中の幸いだったと言える。
 後で友人が語ったところによれば、そろそろ運転を代わってもらおうかなという程度の眠気はあったという。しかし、まだ事故を起こすほどではないからそのまま運転していたら、反対車線にはみ出してしまった。居眠り運転ってそういうものなのだ。「眠い」と感じたらすぐに休憩して仮眠するか、運転を交代するべきだということをこのときの経験から学んだのである。
 今回事故を起こしたバスの運転手も人生において取り返しのつかないミスを犯してしまった。一瞬のミスであっても、もうそれを消し去ることはできない。運転手はきっと悔やんでいるだろうが、悔やんでも悔やみきれない。彼には悪いが「自分がそんなことをやらなくて良かった」という思いで小生は胸をなで降ろしている。
 車は便利な機械である。しかし、一歩間違えれば危険な凶器と化す。そして、睡魔は誰にでもやってくる。当たり前のことだが、十分な睡眠をとること、そして眠くなったらすぐに車を留めて仮眠することだ。小生たちの事故のように「まだ大丈夫」と思うことが大間違いである。ほんの数秒眠るだけで重大な事故が起こることを肝に銘じて運転するべきだろう。
居眠り運転について (No.1379 12/04/29)_d0151247_22402688.jpg

by Weltgeist | 2012-04-29 23:38


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