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ロンドン旅行5、メリー・クリスマス (No.1261 11/12/24)

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 今日はクリスマスイブ。それでロンドン旅行記の途中だが、ちょっと中断してロンドンのクリスマスについて書いておきたい。
 クリスマスとは救世主、イエス・キリストがベツレヘムの町に一人の人間の子供として生まれて来たことを祝う日である。上の絵はその時のエピソードを描いたもので、明日書く予定をしているコートールド美術館で撮ったものだ。時代的にはイタリアン・ルネッサンス、題名は「東方三博士の礼拝」である。なぜ東にいる博士が三人も来て赤ん坊のキリストを拝んだのか、それについて聖書は次のように書いている。
見よ、東方の博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。
ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。
私たちは、東の方でその方の星を見たので、拝みにまいりました。・・・
すると見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。
そしてその家にはいって母マリアとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。
そして、宝の箱をあけて、黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげた。

(マタイ福音書2;1-11)
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 旧約聖書の時代から長らく待ち望んだ救世主がようやく誕生したことを心から祝う気持ちは、その後ずっとキリスト教徒の間で定着し、今日のクリスマスになったのである。クリスマスイブには子供達が靴下をぶら下げてサンタクロースのプレゼントを待ちわびているが、これも東方三博士の贈り物に由来しているのだ。
 12月20日のNo.1257でも書いたが、ロンドン到着二日目のリージェントストリートは、平日にもかかわらずものすごい人の波で、地下鉄の入り口はまるでラッシュの中央線のような混雑をしていて歩けないほどだった。また、子供達のプレゼントを扱う大きなおもちゃ屋さんは、ビルのてっぺんから人口雪を降らせる大騒ぎの演出で、店内は身動きできないほどにぎわっていた。すでに着飾った子供が店内のおもちゃに目を輝かせていて、お父さん、お母さんたちもたいへんそうだった。
 ロンドンのお店はこの時期が一年で一番売り上げのあがる時期である。売り切ろうとする店側は特別なバーゲンセールも用意していて、買いもの好きには絶好の季節であろう。しかし、もはや枯れ果てて買い物までする元気のない小生は、ただウインドウショッピング、ジャスト・ルッキングだけで、結局何も買わないで終わってしまった。
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ロンドン旅行5、メリー・クリスマス (No.1261 11/12/24)_d0151247_2118522.jpg 町にはジングルベルが鳴り響き、「主は来ませリーっ・・・」(もちろん英語)の歌声があちらこちらから聞こえてきた。これは地下鉄の駅前で一般の人が歌うキャロリング。クリスマス聖歌をみんなで歌いながら、一番右側にいる人が持つ白い筒のなかに献金を入れていく。集められたお金は恵まれない人のために使われるのは日本と同じである。
 また、家々の入り口にはご覧のようなクリスマスの花輪が飾られていた。これはちょうど日本の門松に相当するものだろう。ただし、日本で流行っている個人宅の電飾は見なかった。キリスト教徒でもない日本人の方がイルミネーションなど、派手なお祭り騒ぎににこだわるのはどうしてなのだろうか。
 小生、クリスマスはパリでもローマでも経験したことがあるが、今回ほど元気さを感じたのはロンドンが初めてである。ちょっと行っただけの旅行者に実情は分からないが、ロンドンのクリスマスはたいへん活気があるように感じた。英国はユーロに参加しなかったことで危機の荒波を避けることができた。これが余裕になっているのかもしれない。

以下明日に続く。
by Weltgeist | 2011-12-24 23:45


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