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紫陽花(あじさい)の花言葉 (No.1108 11/06/30)

 昨日添付した写真はわが家の庭で咲いている紫陽花を撮ったものである。朝降った雨で花が濡れていて、濃い青色に引き込まれるような気持ちがしてシャッターを押した。しかし、紫陽花はしばらくすると青に赤みが増してきて、ピンクから紅色にまで変わっていく。花の色が次第に変わっていくということは他にあまり例のない珍しいことではないだろうか。
 普通、花びらというものは薄くてすぐに萎れてしまい、色が変わるまでの時間的余裕がない。ところが紫陽花が色を変えていくのは、それが花ではなく、葉っぱが変化したものだからだということを最近知った。
紫陽花(あじさい)の花言葉 (No.1108 11/06/30)_d0151247_23145386.jpg 紫陽花の花と言われる部分はおしべとめしべが退化した中性の花で、花びらは萼(がく)なのだそうだ。萼というのは花の一番外側で花冠(かかん)を包むようにしている葉に似た器官のことだという。花びらではなく葉だから色が変わることもできるのだ。
 このように葉っぱが飾りのように変化した花のことを装飾花と言うらしい。日本原産のガクアジサイ(左の写真)を注意して見ると、真ん中にはおしべとめしべを持つ「両性花」があって、その周りに葉が変化した装飾(中性)花がある。小生、両性花の蕾が咲いてくると外側にある装飾花のように大きな花びらをいっぱいに拡げた満開状態になると思っていた。しかし、そうはならない。全面がほとんど装飾花ばかりになるのはセイヨウアジサイで、これと混同していたようである。

 紫陽花(あじさい)の花言葉は「移り気」「高慢」「無情」「冷淡」などがあるのだそうだ。紫陽花は花が咲いた時から次第に色を変えて行く。だから「移り気」という花言葉は分かるとしても、「高慢」とか「冷淡」というのはどこからきたのだろうか。恋していた女性が心変わりし、冷たい態度をするようになった。そんなことへの男性の恨みが募ったのかもしれない。「女心と秋の空」ではないが、自分のことを見限った女性をいつまでも追い続ける未練がましい男性の悔しさを表現した言葉ではないだろうか。
 紫陽花は冷たい花言葉しかもらえないが、実はかなりしぶとい花である。花の咲いている枝を切って庭の土に刺すと、翌年にはどんどん成長して花を咲かせる旺盛な生命力を持っている。小生、日本の国蝶であるオオムラサキ飼育の餌として大型の鉢にエノキの幼木を植えている。この鉢に昨年、切り捨てられていた紫陽花の小枝を一本刺しておいたら、今年の春からグングン大きくなり、今やエノキの葉を覆い被せるまでに育っている。
 このままでは紫陽花の大きな葉の陰に覆われて、エノキが日照不足になりかねない状況である。エノキを助けるには紫陽花を鉢から抜くしかない。それほど成長力の強い植物なのだ。「移り気」はともかく、他の植物の生存を脅かすほどの生命力からして「高慢、無情、冷淡」という花言葉は理解できる気がする。
紫陽花(あじさい)の花言葉 (No.1108 11/06/30)_d0151247_22464724.jpg
普段何気なく見ていた紫陽花にも沢山の種類があるんだと思いつつ、今日改めて紫陽花の花を見たら、写真のように萼の内側にこんな花を付けているのを見つけた。植物に疎い小生にはこれがおしべとめしべを持つ両性花なのかどうかは分からない。しかし、花(実際は葉が変化したもの)の中にさらに花が咲いているということに自然の不思議さを感じた。
by weltgeist | 2011-06-30 23:21


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