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三浦雄一郎肉体作りの秘密 (No.1724 13/06/12)

 一週間前に「山登りのための基礎体力作り」というテーマで書いたら、おとといのNHK、クローズアップ現代でエベレストに登った三浦雄一郎さんの「80歳、世界最高齢でエベレストに登頂した肉体の秘密」を放送していた。何度も言うように小生も今年の夏は中央アジアの高山にいくため、基礎体力作りに励んでいる。三浦さんがどうやってエベレストに登れるまでの体力を作ったのかは小生もとても知りたいことなのである。
 三浦さんは65歳のときは、わずか500mの山も登れないメタボな体になっていたらしい。今の小生と変わらないヤワな体だったという。それを訓練で年を重ねる毎に衰える体の機能を逆に大きく向上させた。その原動力となったのは「目標への執念」だ。「エベレスト登頂というとてつもない夢を持ったとたんに人生が変わり、キラキラしてきた」と三浦さんは言う。
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 三浦さんの体を見た医師は彼が75歳から急激に体力が伸びて、ここ5年で最高の価にまでなったと驚いていた。年をとっているのに肉体は若返っているのだ。三浦さんの体作りはヘビーウォーキングという独自のトレーニング法である。足にアンクルベルトという5㎏のオモリを巻き付け、30㎏のザックを背負ってウオーキングする。それを週に四日、多いときは一日8時間以上歩くこともあるそうだ。
 しかし、三浦さんが年を重ねて健康を回復することができたのには肉体的なトレーニングだけではなく、メンタルな面があったと、国立長寿医療研究センターの下方さんは言っていた。MRIで脳の画像を見ると80歳とは思えない脳で、とくに前頭前野は老化していなかった。ここは意欲や好奇心を司る脳の部分である。三浦さんには「エベレストを登る」という目標が際立っているのはそのためで、これが体に良い影響を与えているというのである。
 「生きている限りは夢に向かってチャレンジする」という三浦さんに、彼が「目標を達成しようと生きること、その意欲が体にも良い影響を与えている」と下方さんは言っていた。つまり心のあり方が老化を食い止める要因になるのだ。 
 今回のエベレスト登頂に成功した一番の鍵は何だったのですかという国谷キャスターの問いに下方医師は「生きる希望、生き甲斐、そして目標を持つことだ」と言っている。「年をとってからでも筋肉を付けることは決して遅くはない。三浦さんのようにトレーニングすれば筋力を鍛えることはできる。しかし、現実的にはそんな危険なことは止めろ、体は大事にしろと周囲の人がいう。それがネガティブサポートになっている」と下方さんは指摘していた。
 家族のネガティブなサポートによって目標から遠ざけられたり生き甲斐を取り上げられてしまうのだ。逆の善意が徒(あだ)となって結果的に世界がどんどん小さく生きる希望を失っていくことになってしまうのである。重要なことは毎日少しでも体を動かすことで脳の前頭葉部分の萎縮を防ぎ、やる気を維持することである。一日6000歩歩くと前頭葉の萎縮が防ぐことができるという調査結果が出ている。歩くだけでなく、家事をやるとかいったことで体を動かすだけでもかなり良い。家族だけの世界に閉じこもるとかえって老化を進めることになる。しっかりした目標を持って人生を生きることが若さを保つ重要なのだと結論づけていた。
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   *画像は6月10日のNHK・クローズアップ現代よりキャプチャーさせていただきました。
by Weltgeist | 2013-06-12 23:56


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